第二回目のゲストは鈴木尚和(スズキヒサカズ)さんです。
ものづくりコネクション2 メーカーとの熱いコラボレーションによる商品開発
2010.11

SPAZIO WORKS代表
1958年神奈川生まれ。1982年多摩美術大学卒業
1988年造形作家、空間デザイナーとして独立
現在は地方自治体の企画デザインアドバイザ
も兼務し、プロダクトデザインを多数発表。
JAPANブランドにも参加。
2006年 第85回天皇杯全日本サッカー選手権
大会優勝チームに贈る優勝トロフィー製作。
鈴木代表は、とても熱い人。
全国の伝統的工芸品などを制作しているメーカーから鈴木代表へ電話が掛かってくる。
手がけた作品は、漆器、磁器、パフューム、ジュエリー、爪切り、和紙・革製品、
ステーショナリー・インテリア用品など、枚挙に遑が無い。
しかし仕事を何でも引き受けているわけではない。素晴らしい技術があるにも関わらず
「売れない。どうにかしたい」そういう熱い気持がないと引き受けてはもらえない。
Coffee break
私は時間を感じる作品が好きなんです。ですから作品の素材は鉄が多い。時間が経つと
錆びてくるでしょ、完成当時と現在の作品は趣が変わってくる。苔がむす感じかな。
鉄を使った製品では、新潟の会社とコラボレーションして作った「爪切り」が評判となり
売れているようです。自然から学んだデザインコンセプトで、軽さを強調するために
トンボや蝶の羽をイメージしました。「切れ味感」を追求し「さくっ」っとよく切れます。
この他にコラボレーションした製品として「Kasane HACO 風」という漆器があります。
これには「越前が誇る角物塗りの技術力を最大限に引き出した新しいスタイルの
重箱を創りたい」という強い想いが込められています。重箱の側面は通常平面ですが、
「Kasane HACO 風」は伝統工芸と最新技術による「3次元加工」を施し、漆ならではの
美しい光沢が陰影によって新たな表情をみせる工夫をしているんです。
これらの製品は、私だけが何か新しい提案をしたのではなく、メーカーの方の素晴らしい
技術と熱い想いがなければ決して完成しませんでした。そんな出会いを待っています。
Editor's note
今回は鈴木代表のオフィスにお邪魔し、いろんな作品を拝見しました。中でも衝撃的だった
のが「とぎかすり」と呼ばれている製品です。
漆器なのに漆で無いような風合い。光沢が無いんです。それって漆器っぽくないですよね。
でもかすれた表情とあたたかい風合いがとてもいいんですよ。
これで酒を飲んだらうまいだろうなあ。
鈴木代表はワインが大好き。特に好きなぶどう品種はカベルネ・ソービニヨン。南アフリカ
産、チリ産以外ならばなお良し。
